2009/12/11

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第12回「出題者側の観点で 何が求められているか見える」横粂勝仁さん(衆院議員)



◇よこくめかつひと 1981年生まれ。愛知県立岡崎高校から1浪して東京大法学部へ。弁護士を経て、2009年8月、衆院選に出馬し、小泉純一郎元首相の次男・進次郎氏と競った神奈川11区(小選挙区)では落選するも比例南関東ブロックで当選。日本初の「ネット献金制」を導入。

衆院議員の横粂勝仁さん
衆院議員の横粂勝仁さん

 器用でも記憶力がいいわけでもありません。ただ、効率の良さがあるとは思っています。なるべく要点をとらえて、必要なところだけピックアップして覚えてしまう。試験とか受験なら、出題者側の観点、感覚でいる。そうすれば何が求められているか、何を覚えればいいかが見えてくるものです。

 やはり学校の授業でまず理解していくということに気を付けていました。わからないことはためない。細かい知識は抜けてしまうけれど、コアの部分は覚えていく。全部を細かく覚えていたら疲れてしまうので、覚えるのは最小限。短期集中型でガーッとやってしまう。空いた時間は映画を見るなど、とことん遊んでいました。

 「人間は忘れた数だけ記憶が定着していく」というのが私のやり方の特徴だと思います。薄く広くを繰り返す。最後までパーッとやって、忘れて思い出す、忘れて思い出すの繰り返し。全体を通すことで物事の流れがわかり、次の章でヒントが見つかるかもしれない。センター試験は、当たりか、はずれかですが、2次試験の文章で書く問題なら、ちょっとぐらいど忘れしても、流れをつかんでいると書けるものです。

 私は気が強そうに見えてけっこう緊張する。直前になるとごはんが食べられなくなる。おなかが痛くなるタイプなのです。受験時はゼリー飲料を飲んでいました。私はバッグがパンパンになるほど参考書を持っていきます。1教科につき3冊ぐらいとすると、10冊以上になってしまうことも。試験直前に「あそこはどうだったっけ」と気になるのです。往生際が悪いですねえ。

 子どものころから勉強しろと言われたことがないんです。トラック運転手の父は農家の出身で中卒、上の姉は高卒、下の姉は“突然変異”といわれるほど勉強ができ、名古屋大へ。わが家では高校に行くだけですばらしい。大学なんて奇跡的です。私も何も求められていないからこそ、義務ではなく気楽に勉強ができたのでしょう。試験が終わってからの方が好きなように勉強できるから楽しい。それは今でも同じ。選挙がすんでからの方が駅頭に立つのが楽しいですね。【聞き手・浜田和子】


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